スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
【--/--/-- --:--】 | スポンサー広告 | page top↑
マイレージ、マイライフ/Up in the Air
上映開始と同時に観て来た映画なのですが、ズルズルと何となく書きそびれていました。


ジョージ・クルーニー主演の「マイレージ、マイライフ」。


タイトル(邦題)通り、ほとんどの人生を空の旅(出張)で費やしているビジネスマンのお話です。



マイレージ、マイライフ02


ジョージ・クルーニーの年代といえば・・・ そう!

あの過ぎ去りし黄金時代・・・

バブル絶世期、仕事も女もブイブイ言わせてきただろうエリートビジネスマンを

役柄ぴったりのジョージ・クルーニーが演じます。


まあ、エリートビジネスマンと言っても、彼の現在の仕事は、

リストラを本人に言い渡しに行くサードパーティーの人間。

「必殺!リストラ宣告人」

なんですが。


企業が、長年務めた社員にリストラを告げるのはあまりにもつれない・・・

そういうわけで、代行業者に依頼するわけです。

しかし、リストラは人一人・・・いいえ、家族すべての人生さえも変えかねない出来事です。

そうそう機械的に処理できるものではないのです。

そこで、ベテランの彼(ジョージ・クルーニー)が、

この不況のご時世、あちこちのリストラ宣告をせねばならぬ企業から引っ張りだこ。

おかげでアメリカの隅々を飛び回り、世界一周のマイレージ記録を見事達成。


バブル期を少しでも体験したことがある人なら、何となくわかるかもしれません。

仕事に追われる毎日。

一日の疲れを癒すのは、出張先のホテルのお洒落なバーで、

一人カクテルを口に運びながら、優雅にひとときを過ごす。


自宅は、生活感のないモダンな家具がモデルルームさながら配置され、

無駄なものは一切ない。

ほとんど家にいることはないからそれでいい。


周囲は皆、結婚、出産、育児、教育・・・と、

普通の生活を送る人たち。

彼女や或いは女房子供なぞのしがらみで、自分の人生を犠牲にするなんてまっぴらごめん。

だから、生まれながらの家族(親・兄妹たち)とも疎遠になって致し方ない。


自分の人生は、誰が何と言おうと、これでいいのだ!

これが、我が人生!

人生をエンジョイするってのは、こういう生き方なのさっ!


そんな風に生きて来た。・・・はずだった。


そんな彼、ライアン(ジョージ・クルーニー)に人生の転換期が訪れる・・・?


彼が魅かれたのは、自分によく似た女性アレックス。

やはり仕事で飛び回っているキャリア・ウーマン。

と言っても中途半端なキャリア・ウーマンもどきではなく

知的でクールでセクシーでエレガントな大人の女。

これぞ「真正キャリア・ウーマン」です。


観客は、「どうかこの孤独なバブル男に本当の愛を成就させてあげて!」と、

ライアンとアレックスのお似合いカップルを応援してしまうのです。


マイレージ、マイライフ04


さて、一方仕事の方の転機というのは?

この新人ナタリーが社長に提案・

リストラ宣告さえTV電話でやっちゃえば!と。


そうすれば、リストラ宣告に無駄な時間を費やすこともなく、数をこなせるし

いちいち出張する必要もなくなるから、断然コスト削減になって一石二鳥!というわけ。


この案に面食らったライアン。

社長は結構ノリノリなのに対し、ライアンは猛反対。

それじゃあまあ、君(ライアン)の下につけて、実習をさせてみよう、ということになる。


彼にとっては、身軽で自由な出張ライフが、

突然世代も考えも全く違う、キャリアなしの新人ナタリーのお守役となってしまうわけで、

そりゃ、もう大変。


ここでこの映画がよくできているなと関心したのは、

ライアンとナタリーを通して、現代の世情を表していること。


今の学生のほとんどは、好きな人に告白するのもメールでホイ。

恋人と別れるときもメールでポイ。


つまり、ネットやメールでバーチャルな世界でやりとりしている若者は

「会話」の本来の重要性を理解していないのです。

「会話」とは、ただの言葉のやりとりではないわけで。

目の動き、眉の動き、口元のゆるみやしまり、頬の筋肉の微妙な動き、

声のトーンや眼力さえ、相手が何を感じ、考えているか、言葉以上のものを受け取ることができるのです。

ところが、そんな人と人とのコミュニケーションを知らない新人ナタリーは、

単なる合理性(時間やコストの削減)で、全てが解決すると思っているから困ったちゃんなのです。


今の世のように、なんかおかしくなっちゃうわけです。


そう!そして彼女自身も自分と社会の感覚のズレに悩まされるわけですね。

また、ライアン自身もそんなナタリーと行動を共にすることで、

彼自身が固執していた何かに、少しずつ目覚めてゆくのです。


自分は、本当にこのままでいいのだろうか?


きっかけになったのは、この時期、色んなことが重なったからでもあるのですが、

やはり実の妹の結婚式だったのでしょうか?

そして、その同伴にアレックスを呼んだこと。でしょうか?


マイレージ、マイライフ


なぜ、僕は彼女(アレックス)を呼んだのか?


たまにしか帰らない自分の部屋は、

生活感のないモダン部屋だと思っていたのに、なぜか無機質で殺伐に見える。

気持の変化で、同じものが全く違う色や形、風景に見えてしまう。

不思議だけれど、「気持ち」とは、そういう魔法の力があるもの。


半世紀近くの人生を改めて振り返った時、

確かに今までの自分の人生、誰よりも充実して、悔いはない。


けれど今、少しだけ気持が変ったような気がするのは何?

少しだけ、寂しさを感じるのは何故?

心の隙間に風が吹き込んだ気がしたのは気のせい?


刹那に味わう楽しみとは違うもの、

永遠の平和と安らぎ、

それが「愛」?

まさか? この俺が?!


確かめずにはいられない。

初めての経験? 初めての気持?

彼は、動揺しつつもその正体を確かめに走る・・・


そこにあったものは・・・


確かに、「愛」の一片だったに違いないのだけれど。

アレックスと出会ったときのライアンは、昔のライアン。

そう。

「愛」を知る前の、自由奔放に生きてきたライアン。

世の中は全て「原因と結果」の法則で成り立っているのです。

だから・・・

初恋がやぶれた、ほろ苦い思い出・・・

そんな気持ちに少しだけ似ていたのかな?



こうして、「愛」のほんの一片に触れた彼は、

きっと彼自身の転換期であり、世界一周の1000万マイルと同時に

新たなライアンが生まれたのかもしれません。


大きな目的を達成した時、

次なる目的を目指すもの。


さて、自分が手に入れていないものは?

そして、今一番自分が欲しているものは?


新たな「価値(=目的)」が生まれる。


そのヒントとなったのが、アレックスに感じた想い・・・

なのかしら?



さほどジョージ・クルーニーのファンというわけでもなかった私ですが、

この映画で、ジョージ・クルーニーの良さをじっくりと堪能できました。


彼の魅力を全面に押し出した映画だった気がします。



テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画

【2010/04/19 18:00】 | 映画 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
<<シャッターアイランド/Shutter Island | ホーム | 運命のボタン/The Box; Button,Button>>
コメント
コメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
→http://nanairoyumeji.blog129.fc2.com/tb.php/6-1c6cd241
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。